Deep Ⅳ


言葉が減っていく層

意味よりも、

空白が先に立ち上がる。

進めなかったことが、
そのままの形で、内側にとどまっている。
ひらく
超えたはずの地点に、
何も残っていない。
ひらく
もう、動いている気がする。
ひらく
進むか戻るか、
その二択が働かなくなったとき、
位置だけが残る。
ひらく
原語を知ったあとに、
それでも選ばれた言葉の痕跡。
ひらく
もう、隠れてはいない。
ひらく
同じ七割でも、
通過するものと、
残されるものがある。
ひらく
扉が閉まったあと、
空気の張りだけが、少し変わっていた。
ひらく
同じ音だったはずなのに、
どこにも触れなくなる瞬間がある。
ひらく
呼ばれた名前は、
記憶ではなく、残っていたものだったかもしれない。
ひらく
どこで外れたのか、思い出せないまま、
まだ同じ場所に立っている。
ひらく
言葉の前に、
もう出ている。
ひらく
言わないまま残したものだけが、
形を変える。
ひらく
沈黙が先にあり、
言葉が入れなかった。
ひらく
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Tilda