大きくなっても、遠くならない
大泉洋さんは、
「俳優になりたい」
「スターになりたい」
「こういう人間になりたい」と、
先に理想の自分を置き、
そこへ近づくように生きてきた人ではない。
その時々で、
自分が「面白い」「楽しい」と
心を動かされたものを選び、
その方向へ進んできた。
その選択の先には、
いつも誰かがいた。
笑ってほしい。
見てほしい。
面白かったと言ってほしい。
自分の心が動くものを選び、
それを誰かへ渡す。
その選択を30年重ね、
外側の「大泉洋」は、大きくなった。
それでも、
芸能生活30年を超え、
主演俳優になり、
活動する場所が広がっても、
本人の自己認識は、
「大物」や「スター」という像へ
膨らんでいかない。
「おそらくただのラッキー」
「いつの間にかこうなった」
「疲れてますねと言われる方が好き」
「愚痴って、ぼやいていたい」
外側の「大泉洋」が大きくなっても、
本人は自分自身を大きな存在として扱わない。
この等身大の自己認識が、
大泉洋さんと人との距離を遠ざけない。
見る側の前にいるのは、
手の届かないところに立つ
「大スター・大泉洋」ではなく、
今も、
「洋ちゃん」である。