アイドルとして活動する人は、

たくさんいる。


その中で、


「僕はアイドルです。」


と、これほど真正面から言葉にする人は、

どれくらいいるだろう。

中島健人さんは、
「アイドル」を自らの在り方として掲げる。

そして、

その中心へ立とうとしている。

自分の選択で、形にする

中島さんは、
ソロになってから、
纏う空気に張りがある。

自分で詞を書く。

曲をつくる。

ビジュアルにも関わる。

ライブでは、
3000年前からアイドルだったという
物語までつくる。

本人も、
ソロになってからの仕事について、

「より密度の濃い、地に足のついた仕事をしている実感があります」

と語っている。

グループでは、
複数の個性を一つの表現として成立させる。

自分だけを最大化するのではなく、
それぞれの輪郭を生かしながら、
全体をつくる。

ソロになった今は、
その表現の中心を、
自分自身で担うことができる。

何を歌うか。

どう見せるか。

どんな世界をつくるか。

どこへ向かうか。

自分が望む方向と、
自分が選択できる範囲が重なっている。

思い描いたものを、
自分の選択で形にする。

だから、
中島さんが思い描く「アイドル」が、
以前より直接的に、
表現へ現れる。

今の中島さんにある張りは、

その一致から生まれている。

物語と現実が、同じ方向へ進む

そして、
物語をつくる。

3000年前から存在したアイドリスト。

仮面をつけ、
アイドルとして生きる「XTC」。

古代の遺跡から、
現代へ召喚されるライブ。

物語は、
演出のためだけに置かれているのではない。

中島さん自身が、
アイドルという現実を、
物語として生きている。

ソロデビューでは、
「新しい夜明けを見つける物語」。

そして今は、

「夜の闇を抜け、光が見えている領域」

にいると語る。

次は、
その眩しい光の先へ行く。

ドームに立つ。

世界へ行く。

目の前の人を幸せにする。

現実の現在地と、
アイドルとして描く物語が、

同じ方向へ進んでいる。

夢を、約束として語る

その方向は、
言葉にも現れている。

「僕自身もソロアイドルとして必ずU:nityを東京ドームに連れて行きます」

U:nityは、
中島さんのファンの呼び名である。

そして、

「僕が目指しているのは目の前にいる人を幸せにするアイドルです」

とも語っている。

「行けたら」ではなく、
「連れて行く」。

夢を、
可能性の話に変えない。

言葉を、
自分が向かう先へ置く。

そして、
その言葉へ追いつくように、

自分自身が進んでいく。

選んだ在り方に、一致させる

私服も。

写真も。

楽曲も。

ライブも。

物語も。

言葉も。

一見すると、
それぞれ別の表現に見える。

けれど、
向かっている場所は同じだ。

中島さんは、
自分が選んだ
「アイドル」という在り方へ、
自分自身を一致させ続けている。

自分が選んだ在り方と、
自分の言葉や行動を、

乖離させないということだ。

理想の自分へ、近づいていく

その在り方は、

中島さん自身と、
「アイドル・中島健人」との関係にも現れている。

「ノーマル・中島健人」の
「メンタルがオシャレ」でなければ、
理想の「アイドル・中島健人」は、
振り向いてくれないと語る。

そして、

「僕という人間は“アイドル・中島健人”に全てを捧げているんです」

と話している。

理想の自分を、
現在の自分へ引き寄せるのではない。

自分の方が、
理想のアイドルへ近づいていく。

だから、
「アイドル・中島健人」は、
現在の自分を肯定するための理想像ではない。

これから自分が向かう先に、
いつも存在している。

その存在へ向かって、

何を着るか。

何をつくるか。

何を語るか。

どう生きるか。

自分自身を、

何度も一致させていく。

夢の世界を、生きる

中島健人さんは、
「アイドル」としての夢に忠実である。

理想の「アイドル・中島健人」へ近づくこと。

ドームに立つこと。

世界へ行くこと。

まだ現実になっていない景色。

その夢へ向かって、
まっすぐ進んでいく。

表現する夢の世界もまた、
設定だけでは成立しない。

その中心に立つ人自身が、
その世界を生きていなければ、
見る側は現実へ引き戻される。

中島さんは、
自らつくった世界を、
自らの在り方で成立させる。

自分の夢を裏切らない。

自分が選んだ在り方を裏切らない。

ファンへ差し出す夢も裏切らない。

つながる一篇


vol.53 咲かせる

そのアイドルが作詞に参加した歌には、
彼自身の存在感につながる認識が現れていた。

逃げるのか。
待つのか。
戦うのか。

何を選ぶかと、
その人の存在感は、どうつながっているのか。